強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

9月15日

ここ最近、毎日どこかのタイミングで雨が降っている。

気が向いたら雨が降り、気が済んだら雨が止む。
にわかな雨や通り過ぎるだけの雨ばかりで、降り続くことはあまりなかった。
そして、景色はいつも湿気っていた。

 

The Washington Post
Supreme Court blocks Trump’s mail ballot restrictions for midterms
最高裁はトランプの中間選挙の郵便投票制限を差し止める

 

久し振りに公園を通った。
用事があるわけではなく、たまに通り道として使っている公園だ。
公園の中にも、ところどころに小さな水溜りができていた。

公園の端に小道が通っている。
そこをたまに通路として使っていた。
傍には大きな木が一本生えていて、その木の横にベンチがある。
夏には木の影が日差しを遮って、風の通る気持ちのいい場所だった。

しかし、少し前からそこを通るたびに、弁当の空やペットボトル、アイスの袋など食べた後のゴミが捨てられるようになっていた。
そのゴミをカラスが突っつき、ぶちまけられていることもあった。

久し振りの今日、様子は少し変わっていた。
公園全体に草が生い茂っていて、ベンチの周りも草だらけだった。
そして、周りのフェンスやベンチの横の木に、いくつものビニール袋がぶら下っていた。
その袋の中には、どうやらゴミが入っているようだった。

ここで弁当を食べていた人間によるものか、ゴミの投棄を告発するためのものなのか。
少し異様な雰囲気だった。

ぶら下がっている袋の近くには白い札もぶら下がっていて、ゴミを捨てるな、見回り強化中というようなことが書かれていた。

気持ちのいい場所で食べる弁当はおいしいだろうに。
そんな場所が失われつつあった。

草に囲まれたベンチは、少し濡れていた。
このまま濡れっぱなしの方がいいのかもしれないな。

9月13日

天気予報に反して、朝から晴れていた。

飛び起きて洗濯をする。
ここ数日、雨続きだったから洗濯物は溜まっている。
このタイミングを待っていたのだ。
先日買ったオキシで、徹底的にやってやろうと狙っていたのだ。

オキシを使うのは初めてなので、白いものにターゲットを絞る。
Tシャツにタオル、白ばかりだ。

浴槽に60℃のお湯を張り、オキシクリーンを入れて衣類を浸す。
そのまま30分、つけ置きにしておく。
やることはこれだけだった。

その間に色のついたものを洗う。
先陣の洗濯が終わり中のものを取り出したら、いよいよ浴槽から白物を洗濯機へ移す。
そしていつもの洗剤を入れて、いつものように洗濯をする。
ボタンを押すと洗濯機は勢いよく回り出した。

心はとても穏やかだった。

 

The Washington Post
Top AI leaders unite to warn the technology is advancing too fast
AIのトップリーダーたちは技術の進歩が早すぎるという警告で一致

洗濯終了の合図が鳴り、干す。
一枚一枚タオルを取り出してみると、見た目はそんなに変わらない気がした。
これまでも洗濯をすれば、それなりに白くなっていた。
ただ、香りが少し違う。
どこかよそよそしい香りがする。
あまり香りが変わるのは好きではなかった。
好きな香りがあるわけではなく、その変化にうまくついていけないのだ。

ハンガーを通し、物干し竿に引っ掛ける。
これで終わった。
すべてうまくやった。
あとは天に任せる。

祈りが足りなかったのか、天気予報屋の意地が勝ったのか。
昼の1時過ぎ、急な雨が降った。
それもかなり激しい雨。

それは一瞬で、強盗のようにやって来て、すぐに去っていった。
10分も降っただろうか。
しかし、衣類を濡らすには十分だった。
地面にも水溜りができるほどの雨だった。
仕方ない、今日は日曜日なのだ。

9月12日

今日のランニングは全くダメだった。

一時は良くなっていたような気がしていたのだけれど、今日は心臓が干からびた梅干しになっているみたいだった。

こういう時、周囲が異様に音にまみれて、うるさく感じる。
カラスやツクツクボウシの鳴き声さえ大きく響いた。
とくに、アスファルトの上を走る普通の車のタイヤの音が、ことさら気に障った。

1分ほど走っては4、5分休む。
それを何とか繰り返した。
汗もかいておらず、傍から見ればサボっているようにしか見えなかった。

公園には家族連れが多く、その合間をこっそりと四つ足で通り抜けてきた。

 

The Japan Times
BOJ set to raise interest rate to 1.25% next week
日銀は来週、政策金利を1.25%へ引き上げる予定

 

午後から中古CD屋を見に行く。
最近、自分の中でまたブルースの熱が少し再燃していて、いくつか欲しいものがあった。

店に入ると、中にはお客はおらず、ハードなロックが大きな音で流れていた。
店内にレコード屋特有の空気が立ち込めている。
壁際にたくさんのレコードが積まれていた。
あいにくレコードのプレイヤーを持っておらず、探すのはCDだ。

CDは、ロックやポップスのものは結構多く置いてある。
しかしブルースとなると、ほとんどない。
ブルースなんてCD全盛期でも少なかったから、当然ではある。
一通り見たが、やはり目当てのものは無かった。

店員に訊ねると、「レコードはあるけどCDはあまりないかも」とのことだった。
CDは廃れてきてるから仕方ないですね、と相槌を打つと「逆にCDのが先に売れてしまうんだよ」とのことだった。
少ないから買われるということもあるのか。

しかし、まさかレコードよりもCDの方が先に廃れていくとは思わなかったな。

いろいろと見ていると、店員が「この中に多少ブルースのものもあるかも」と、CDを抱えて持ってきてくれた。
ありがとうと言って、一つ一つ手に取って見る。
探していたものはなかった。

しかし、せっかくなのでその中からミシシッピ・フレッド・マクダウェルとビル・ラズウェルのCDを2枚選んだ。
ビル・ラズウェルをどういう意図で店員がブルースとして持ってきたのかはわからないけれど。

あとは、棚から見つけたオーネットコールマンのTown Hall 1962も合わせて買う。
こういうのがCD屋巡りなのだ。
気が付けば、店内のBGMがジャズに変わっていた。

お金を払い、また来ますと言って店を出た。

外は秋の気持ちのいい風が流れていた。
帰り道を歩きながら、そういえば店員が持ってきてくれたCDを、戻さず出てしまったことを思い出した。

9月8日

最近の雨続きで、随分と気温が下がってきた。
その分、湿度は高い。
こういうのはシャルルの法則というのだろうか。

今日はなんとなく傘を持たずに家を出た。
空は曇りで、地面はすでに濡れた跡がある。
天気予報も雨だったのだが、何となく、もういいやという気になっていた。
そういう時もある。

朝に降っていなかった雨は、昼間になってかなりの音を点てていた。
そういう予報だったから当然か。
ずっと雨が降っているなぁと思っていたが、屋内にいて濡れることはなかった。
なんとかうまくやった。
人生はタイミングなのだ。

 

The Japan Times
Yen makes dash across ¥153, raising possibility that trend has turned
円は153円を突き抜け、トレンド転換の可能性が高まる

 

かなり強気だった雨は、夕方には止んでいた。
空を見ると雲は厚く、まだ油断はできそうにない。
湿気も酷く、衣服の匂いが気になった。
生きるとは、匂いを発することなのかもしれない。

思い切ってホームセンターに寄り、オキシクリーンを買った。
以前から気になっていた、酸素系の漂白剤だ。
これを使って衣類やタオルを洗えば、匂いも黄ばみもばっちりだと聞いている。
もう今から次の雨が楽しみだ。

店を出ると、ぽつっと雨が当たった。
本降りではないけれど、ゆっくりもしていられない。
帰り道を急ぐ。

早歩きをしていると、遠くの角を60前くらいのでっぷりとした男が曲がってきた。
足元には、小さくて白い犬を連れている。
犬は小さな犬特有の動きで、クンクンとそこらじゅうを嗅ぎまわっていた。

犬はそのまま、歩道の右端を歩いていたこちらの正面に進路を取った。
え、これはどっちが避けるのだろう。

そのまま進んでいくと、男がこちらをちらりと見て、目が合った。
犬も男も道を譲る気はなさそうだ。

今の世の中は、汗臭い男と犬だったら、断然犬のための世の中だもんな。
仕方なく、犬と男と、そして繋いでいる綱の都合三人分、左側に避けた。

犬が止まり、その動きに合わせて男も歩道の真ん中で止まった。
犬は歩道沿いの植木に向かって、小便を引っ掛けた。
とても気持ちよさそうな顔をしている。

それを横目にすれ違うと、少し歩を速めた。
雨はいよいよ本降りになりそうだった。

9月6日

借りていた本の返却日だった。

なぜかいつも気付いたら返却日になっている。
天気予報は雨だったが、朝はよく晴れていた。
でも午後からは80%。
どう考えても午前中に行くのが良いに決まっている。

本は全部読み終えていた。
たまたま借りたヒコロヒーの短編集を毎日一遍ずつ読み進めていたのだが、それを読む毎日のリズムが心地よかった。
文体のリズムが良かったのもある。

とりあえず早めの昼食に茄子のペペロンチーノを11時に作って食べた。

 

The New York Times
U.S. Strikes Three Iranian ‘Shadow Network’ Oil Tankers, Military Says
米国が、3隻のイランの「闇ネットワーク」石油タンカーを攻撃した、と軍が発表

 

皿をさっさと洗う。
ここまではよかったのだが、そこからがうまく動き出せなくて、ついだらだらと気が付いたら2時になっていた。

慌てて服を着て家を出る。
雨はまだ降っていなかったが、傘を持っていく。

無事、本を返却する。
カウンターに9月後半の休館のお知らせが貼ってあり、その影響で今だけ5週間の長期貸し出しをしていた。
おぉ、いつも返却日に追われているので、ありがたい。
借りられる冊数も20冊まで多くなっている。

グルグルと館内を回遊し、あれもこれもと目についた本を手に取った。
結局、10冊の本を借りた。
ほとんど知らないものばかり。
タイトルと装丁で選べるのが紙の本のいいところなのだ。

リュックに詰めて背負う。
ずっしりと荷が掛かる。
これが知識の量か。

外に出ると、まだ空は晴れていた。
帰りに豚の挽肉を買って帰る。
今夜は餃子を作るのだ。

9月5日

土曜日は本当によく晴れる。

目が覚めてから、しばらく窓の外を眺めていた。
やはりどう見ても晴れている。

ここのところ雨続きだった。
洗濯のチャンスではある。
ただ、このあとランニングをするのだ。
少し考えて、今すぐ走りに行くことにした。

いつも時計に押し出されて、渋々走り出すばかりだった。
今日はこちらから、ミス・スミス・ジョン・スミス的な奇襲作戦に出る。

時間は8時を回ったところだった

 

The Japan Times
Takaichi lauds ‘transparency’ of Japan’s record budget requests
高市は日本の記録的な予算要求の「透明性」を称賛

 

早起きは三文の得というけれど、そううまくはいかない。
いつも通りの言うことを聞かない内臓をなだめながら走る。

朝でも日差しはそれなりにあって、気持ち良さはあまり感じられない。
8時はそれなりだ。
でも走っている人は多く、みな規律正しい生活をしていそうに見えた。

朝ランは悪くはないけれど、真夏の真昼間の、ちょっとだらけた感じの方が性に合っている気がする。

いつもの折り返し地点に来た。
時間はあるし、体力的にも余裕はあった。
だけど、その先に行くことはなく、いつも通り折り返した。
結局、やる気の問題だな。
どんな状況でもやる人はやるし、やらない者はやらない。

復路の途中で、道の脇にたくさんの朝顔がしぼんでいるのが目に入った。
その量はあまりにも多く、もっと朝早くなら、これがすべて咲いていたということなのか。
それなら早起きしてもいいかもしれない。

そう考えながら走る横を、上半身裸のおじさんが自転車で追い抜いていった。
その後ろ姿は、とても涼しそうだった。

9月4日

夏の暑さを洗い流すような雨が続いている。

この先もしばらくは雨が降るという。
そして、たしかに熱はかなり引いていた。

今年は40℃には到達しなかった。
暑くなったら、ビールの6缶パックを持って川にでも行こうなんて考えていたのだけれど。
結局、梅酒のソーダ割りばかり飲んでいた。

こんな調子で、なにもしないのだ。

 

The Japan Times
Yen stages dramatic rally, and Japanese bonds strengthen
円が劇的な上昇を見せ、日本の国債は強含む

 

最近、スーパーにさんまが並び出した。
今年の調子はどうなのだろう。

そういえば、昨年は食べただろうか。
よく覚えていない。
近頃は値段の高騰も、そしてさんま自体のサイズ感も、どちらにしても魅力が乏しくなっている。
さんまにとって、今の気温上昇は酷なのかもな。
少し申し訳ない気もする。

今日も400円で売られていたが、やっぱり手には取らなかった。
その横で、頭を取られた小さめのいわしが12尾で200円で売られている。
しかも、さらに値引きされて半額の100円。
正確に言えば98円だった。
ありがたい。

帰宅して、早々にいわしを煮付ける。
一緒に入れるのは、たっぷりめの千切りにした生姜。
あとは水と日本酒と醤油と砂糖。
それを煮るだけ。

部屋に独特の香りが満ちる。
冷凍庫から氷を取り出し、いつもの梅酒を飲む。

一口飲むと、確実に夏が遠ざかっているのを感じた。