強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

8月14日

どこかで鳴る誰かの目覚ましで目が覚めた。

しばらくその音を聞きながらボーっとした。
その音はスマートフォンから発しているのか電子音のようでなかなか本人は目が覚めないようだった。
のどが渇いていたので布団から立ち上がりお茶を出すために冷蔵庫を覗いた。
あ、しまった昨晩に中華風春雨サラダを作って冷蔵庫に入れたまま食べるのを忘れていた。
ゴクリとお茶を飲み時計を見ると6時18分だった。
目覚ましの音はいつの間にか聞こえなくなっていた。
目覚ましで起こされたのかと思ったが、意外といつもと同じくらいの時間で、ひょっとしたら目が覚めたから目覚ましの音に気が付いたのかもしれない。
もう一度寝られそうか考えてみたけれど、どうも寝られる気がしないのでそのまま起きていることにした。
まぁ、やることなんていつもと同じことしかなく、いつも通りの毎日が待っているだけなのだが。

だらだら英語のニュースを見たり部屋の掃除をしたり、土を捏ねたりした。
今日はアイス珈琲を飲めそうなコップと抹茶茶碗を作った。
そして今日からは作ったヤツを写真に残すことができるのだ。
台の上に置いて写真をカチャカチャと何枚か撮ってみた。
あれ、思っていたのと違うな。
写真ってもっと簡単にカッコよく撮れるんじゃないのか。
そう、いいねぇとかかわいいよとか調子のいいことを声掛けしながら適当に撮っているのかと思っていた。
しかし、どうやらそんな簡単なものではなさそうだ。
いい写真どころかブレないように撮ることさえ難しかった。
なんだこれ。
すっかり意気消沈してカメラを置いた。
そして作った物を捏ねてただの塊に戻し昼ご飯を食べた。

The Japan Times
New coronavirus variant FG.5 gains momentum in Japan
新型コロナウイルスの変異種FG.5が日本で勢いを得る

少しだけ昼寝をした後、目を覚ましなんとなくカメラを手に取った。
やっぱり見た目はかっこいい。
外を見ると曇ってはいたが雨は降っていなかったので少し散歩がてらカメラを外に持ち出してみることにした。
家の中はもう十分だ。

外は風があって涼しかった。
通りに向かって何気なくカメラを構えてみた。

あ、これは・・・。

なんか気恥ずかしい。
このカメラはそんなに大きくないはずだったけれど外でカメラを構えるってこんなに照れるものなのか。
今まで自分の中にカメラを撮るという文化がなかったから、すごい大それたことをやっているような気持ちになった。
本当は外で撮影なんてするつもりじゃなかったんだけど。

早めにアパートから離れて人のいない見晴らしの良さそうなとこへ向かった。
いつも走っている堤防なんか良さそうだ。
てくてくと何かいい被写体がないか探しながら歩いた。
するとカメラにポツポツと水滴が付いた。
あぁ、またいつものやつか。
そう思っているとすぐに雨はザーッと強くなって降ってきた。
慌ててカメラをTシャツの中に入れ、どこか雨宿りできそうなところを探して走った。
堤防の近くの墓地の水場に屋根があるのが見えたので走って逃げ込んだ。
ここならなんとか雨は凌げそうだ。
お墓に供えられている線香のいい香りがした。

墓地の横でお地蔵さんと共にしばらく雨をやり過ごしながら、もしまたカメラを買うなら次は防水のヤツだなと考えていた。