強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

6月11日

朝から雨がしとしと降っていて、今年は梅雨らしい梅雨なのかもなぁと思った。

バジルが雨に濡れていて、わざわざ水をやらなくてもいいので助かる。
雨を眺めてダラダラする。
何もすることがないので本を読んだ。
床に放り出されていたCharles BuowskiのFactotumの原書を手にした。
翻訳されたものをすでに読んではいるのだが、もう何年も前にカッコつけて原書を買ってみたものの、当たり前だけど英語で書かれているので全然進まなかった。
しかしこういう時にパラパラ眺めるのがよかったりする。
だいたい内容なんてあってないようなものだからどこを開いてもいいのもいい。
適当なページを捲った。

He was good when he was good, and vice versa.
彼はいい時はいい、そして逆もまた然りだった。

なるほど。
酒飲みはこういう当たり前のことをさらっと言ってくれる。

しばらく本を読んでいると空腹を覚えたのでうどんを作ることにした。
昨日の残りがもう一玉ある。
昨日はつゆを適当に作ったので、今日はしっかりめにやってやろうと思う。
まぁしっかりめといっても使う材料はほとんど同じで、火を入れるところだけ梅雨らしくじっくりとやる。
せっかくだから鰹節だけでなく昆布も使う。
まず鍋に水を入れそこに昆布を浸してしばらく置いておく。
そのあいだはトイレをするなり好きに過ごしお腹をさらに空かす。
適当に昆布がふやけたら火を弱めに点ける。
泡ぶくが出始めたら昆布を引き上げ鰹節を入れて弱火のまま10分ほど煮出す。
クツクツと鳴る音が梅雨の雨音と静かに重なる。
10分経ったら火を止めて蓋をして1分蒸らす。
鰹節を濾したら出汁の完成。
次に割下を出汁の1/6くらいの量で作る。
醤油とみりんを1:1の割合で鍋に入れ一度グツグツ沸かしたらそこに出汁を合わせて刻んだ油揚げを入れて一煮立ちさせたら完成。

The Washington Post
Trump's path to indictment : 'Isn't it better if there are no document?'
トランプの起訴への道:「もし文書がなければそのほうがいいのでは?」

 

大きい鍋で麺を湯がきどんぶりに入れてつゆを掛け、上に椎茸を乗せてうどんの出来上がり。
ずるずるずるっと麺を一息に頬張ると鰹節のいい香りが鼻に抜ける。
昨日より醤油を少し多めにしのたのだけれど特に塩っ辛い気はしなかった。
鰹節と昆布で丁寧に出汁を取ったおかげか、奥行きが広がっていてその分だけ塩分の密度が下がっているように感じられた。
大家族にさらに子どもが増えたが、大きな家に引っ越したおかげで賑やかにはなったけれど快適性は増した、そんな感じだと思う。
甘辛い椎茸がつゆを含んでこれもまたおいしい。

つゆを全部飲み干してうどんを食べ終わった。
その頃には雨音も聞こえなくなっていた。
今度は大きな油揚げを丸々一枚甘辛く煮てきつねうどんを作ろう。

そういえば子どものころ、甘くてつゆを存分に含んだ油揚げの乗ったきつねうどんが大好物だった。