強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

6月10日

朝起きて少し曇っていたが明日が雨らしいので洗濯機を回した。
洗い終わった洗濯物を干しにベランダに出ると、日差しはあまりなく空はやっぱり曇っていた。
それでも今日は雨は降らないらしいので安心して洗濯物を干す。
どこか遠くでピピピ、ピピピと目覚ましの電子音が鳴っているのが聞こえた。

お昼前にご飯を食べるまでに軽く走っておこうと外に出た。
最近少しだけ走るようにしている。
週に一回だけなので体力とかは付かないだろうけど気分転換になっていい。
時間は1時間くらいで、遠くにある公園に行って柔軟をしてからまた折り返して帰ってくるコースだった。
今日も公園には犬の散歩や蝶々を追いかける親子など、たくさんの人がいた。
アコースティックギターを弾いている人もいて賑やかだ。
ギターの人はなにやらカッティングをしたりピロピロとソロのようなフレーズを弾いたりしていたが、じっと聴いているとこちらの思い込みなのか、子どもが蝶々を追い掛けているのに合わせているようにも思えた。

1時間ほど走ると少し足の付け根に痛みが感じられた。
やっぱりもうあんまり走れないんだな。

おとなしく部屋に戻りお昼にうどんを食べた。
椎茸を甘辛く炊いたやつと油揚げを具に入れたうどんだった。

2時間ほどダラダラしたあと買い物に出かけることにした。
階段を降りたところでちょうどたまに会う住人とすれ違った。
こんにちは、とお互いに挨拶をした。
相手が汗をかいていたので暑いですね、というと「そうですね」と返してくれた。
湿度が高いんでしょうね、というと「そうですね」とまた返事をしてくれた。
相手は耳にイヤホンをしていてわざわざ外してくれていた。
そして、では、とその場を別れて玄関を出た。

スーパーの入り口に入るとすぐに新生姜が売っているのが目に入り思わず籠に入れた。
これで生姜の酢漬けを作るのだ。
実は5月に焼き鯖寿司に入れようと今年初めて漬けてみたのだけれど、これが思いのほかおいしくてもうすでに食べ切ってしまっていたのだった。
いつまで売っているのかわからないのでそろそろまた漬けようということなのだ。
あとは、夜ごはんとしては鰆があるので、ほうれん草や鰹節など簡単なものだけ買って店をあとにした。

アパートに戻り建物に入ると玄関の床に蛾がいた。
扉が閉まってしまうと出られなくなると思い摘まんで外に出そうとしたら、バババババと羽ばたいて逃げ回っている。
何度やっても逃げるのでしばらく見ていたら隅っこのほうでやっと止まった。
まぁ居たいならそこにいたらいい。
自動販売機の中に入っているやつよりはマシだろう。
蛾を見ているとどこか破滅的に感じられる。
光につられて出られそうもないところにわざわざ入り込んだり、優雅に羽ばたく蝶々とは違うあの飛び方、ぼてっとしたあの体にそして羽の模様。
でもそれが蛾の生き方なのだろう。
そしてそんなことは余計なお世話だと思っているのだろう。

The New York Times
Indictment details sensitive files Trump held
起訴状にはトランプが保有していた機密文書の詳細が書かれている

部屋に戻ると早めに生姜を漬けておこうとすぐに取り掛かった。
まず昆布で出汁をとり、そこに砂糖と塩、そしてお酢を入れて冷ます。
次に生姜を洗い繊維に沿って薄切りにして沸騰したお湯で1,2分さっと湯がき、網にあけたら塩を軽くまぶして冷ましておく。
どちらも熱が取れたら容器に入れて混ぜたら出来上がり。
そんなに難しいものではなかった。
そして明日にはもう食べられるのだ。
洗濯物をそろそろ取り込まないといけないのだがその前にいつもの如くグラスにお酒を注いでゴクリと飲んだ。

こいつはほんと打算的な奴だ、と蛾に思われていた。