強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

1月7日

It always fails in the end

昨日くらいから隣人が咳込んでいるのが聞こえてくる。
そんなにはっきりとした音でもないし頻繁にではないけど、気にすると病人特有の低いゴホォっという音が響くのがわかる。昼間に誰かお見舞いなのか差し入れなのか来ていたから食べ物に困っているということはないのだろうけど、でもやっぱり大変そうだ。

今日は七草粥を食べて今年一年の無病息災を願う日だ。
隣の人は七草粥を食べたのだろうか。今更食べても、と思っているかもしれないし、それどころでもないのかもしれない。

6時過ぎに夕飯の買い出しに行くと、お店には七草のセット売り場が組まれていて、でもそこには3個しか売っておらず、あとはもう売れてしまった後なのか残っていなかった。その売り場の前で数組の家族が買おうとしているのか七草セットを見ていたので、横からちらっとだけ見て手を出さずに七草は諦めることにした。セットは七草全部入っているせいかパックにたくさん入っていて一人分には多すぎるくらいに見えたから、使い切るのも大変そうだった。ああいうのは家族でワイワイ食べる方がいい。
それに今までほとんど風邪もひいたこともないし。

七草粥に代わるものが何かないかと探していたのだけど、あまりピンとくるものがなかった。
いろいろと見ていると豚のこま切れが安くなっていたのでとりあえずそれを買った。家に卵と玉ねぎがあるから、それで豚こまのかつ丼ができる。
一時かつ丼が無性に食べたい時期があり、でも家で揚げ物は大変だなぁと思っていて、そんな時豚こまでとんかつを作ったら油もそんなにいらないのではと作ってみたらとてもおいしくって、これはとんでもないと思ってその頃は週に一回は作って食べていた。それ以来こまかつ丼は得意料理の一つだった。

帰宅するとさっそくご飯を炊いた。その間に豚肉に塩をしたり日本酒をまぶしたり玉ねぎを切ったり下拵えをしておいた。
料理をしているとき隣人の咳はあまり聞こえてこなかった。少しマシになったのだろうか。
ご飯が炊きあがり蒸している間に豚肉を揚げた。少ない油で途中裏と表をひっくり返して揚げる。
豚肉が揚がれば小鍋で出汁、醤油、砂糖、味醂、お酒を入れて玉ねぎを煮て、そこに切ったとんかつを入れてポコポコ沸かしたところに溶き卵を掛けた。

The New York Times
House moves to 15th round of voting for speaker
(下院は15回目の議長選の投票に移った)

ご飯を器によそい小鍋で煮込んだ具材をカパッと掛けるとぐしゃぐしゃっと横にはみ出した。それを追いかけようとして鍋の外側に米粒がたくさんこびりついた。
しまった。
こまかつ丼で唯一難しいのがこの工程だった。それでも普段ここまで失敗することなんてないのに。

おとなしく七草粥にしておけばよかったか。
実はこの小鍋はお粥を作るのにピッタリの大きさなのだ。
それに自分には病気になっても頼る人がいないのだった。