強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

7月7日

バジルに水をあげた。

毎朝バジルに日課のように水をあげている。
そんな大した作業ではなくて、コップに水を入れてベランダにあるバジルに適当に水を注ぐだけの作業だ。
でもそれだけでバジルは応えてくれて、葉をモリモリ付けている。
水に浸けていた摘心した茎も根が生えてきたので、それも空いているところに植えたら今やナポリの一家族分くらいは賄えるくらいになっていた。

水をあげていると横にゲジゲジみたいな虫が這っていた。
でもちょっと自分の知っているゲジゲジより足や触角が短くて正確に言うとゲジゲジではなさそうな気がした。
ムカデでもないしなんなんだろう。
ああいう長い虫が何種類かいるということは、あの長い形が世界に適していると判断したヤツがどれだけかはいるということだ。
周りを見てもあんなに長かったり足がたくさんあるヤツなんてあまりいなかっただろうけれど、それでもその形を選択するということに密かに勇気づけられた。
そしてそれと同じくらいゲジゲジという名前もいい。
正式名称なのかはわかないけれど最初にそう呼んだ人のセンス。
あの形、歩き方、雰囲気を見てそういう風な名前が思いつく人の人生はすごく豊かな気がした。

そんなことを考えてる隙にゲジゲジっぽい虫はどこかへ行ってしまっていた。
あいつは夏を満喫しているのだろうな。
渇きを覚えたゲジゲジみたいなヤツがまた戻ってくるかもしれないので、コップに余っていた水をベランダに撒いて部屋に戻った。

The New York Times
Heat records are broken around the globe as earth warms, fast
地球の温暖化が早まり、世界中で高気温の記録を更新

バジルもたくさんあるし気温もこれからどんどん上がってくるようだし、今度またトマトソースを作ろう。
バジルの鮮やかな緑と真っ赤なトマトの組み合わせはいつもワクワクさせる。

そして夏はみんなのものだった。