強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

11月24日

人間は考える葦である。

初めてこの言葉を聞いたのは小学生の頃だと思う。
誰かが口で言ったのを耳で聞いたから「葦」のことを「足」だと思っていた。
人間はいろいろ考えてウロウロ動くから、人間は考える足なのだと。
少し大きくなってから「足」ではなく「葦」だと知った。
その時に意味も聞いたはずだと思うけどあまりピンと来ていなかった。
そしてすっかり意味を忘れていた。
ある時ふとこの言葉を思い出したとき、なぜ「葦」なのか疑問になった。
そしてなぜか調べずにずっと考えていた、なぜ「葦」なのかと。
自分なりに出した結論は、葦は中が空洞でストローみたいになっている。
古代の外国ではまさにストローとしても使われていたらしい。
人間もまさに中は空っぽで、色々なものが人間の中を通り過ぎていくだけなのだと思った。
そして通すこと、すなわち聞いたり、体験することでいろんなことを考えるのが人間なのだと。
本当の意味とは違うこの考え方は自分なりに少しは励みになった。
人間は空っぽなのだ、多くのことを溜め込むのではなく、とりあえず一度通過させることが大事なのだと。
現代はありとあらゆる情報が一気に通過する。常に肉体に情報が流れっぱなしだ。
多くの人が多くの情報をこれでもかというくらい流していて、それを次から次へと受け取りあたかも解ったつもりになってしまう。
どれだけのことを情報だけで済ましてしまっているのだろう。
お祭りや話題の場所、珍しい場所や海外、あるいは近所の食堂でさえ調べて満足してしまっている。

The Mercury News
Bay area weather: Rain is coming, here's when and howmuch
Sunny skies over Thanksgiving, with modest rain and snow forcast for early next week
ベイエリアの天気:雨が降るでしょう、ここはいつどのくらい降るでしょうか
感謝祭は晴れ渡る空になるでしょう、そして来週の初めは少しの雨と雪の予報となっております)

改めて思う。

人間は考える足なのだと。