強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

12月20日

Many a little makes a mickle

人生はうまくいかない。
多くの人に聞いてもそう言うだろうと思う。
大谷選手や藤井棋士だってそう言うかもしれない。
小さい頃からコツコツと努力してきた人がそういえば説得力も違うだろう。
もしそんな二人ならもっといいことも言ってくれるかもしれない。
そしてこちらも二人に言おう。

人生は、本当に、うまくいかない。

たしかに後から見たら大したことなかったと思えたり、他人から見たらかすり傷だと思うこともある。
でも本人にとっては例え小さな棘が足の裏に刺さっても痛いものだ。
そしてなんとかその棘を抜こうと足掻いても、簡単には抜けない。
さらにそれを立ったまま抜くなんて器用でなければできっこないのだ。
抜けないどころか、抜こうとしてバランスを崩して後ろに倒れてしまうし、怪我をすることだってある。
尻もちつけばアザとなるのだ。

一度座って深呼吸をして、落ち着いたところで棘を確認してやっと抜くことができる。
抜いた棘をまじまじと見てみると、やっぱりとても細くて小さい。
でもそんな華奢な棘に人はいともたやすく苦しめられてしまうものなのだ。

今日の夕方の駅はどこかいつもより騒がしく感じられた。
人も多くざわざわしている。
駅構内の放送が鳴った。
”線路内に人が立ち入ったため、一部の列車に遅れがでています”とのことだった。
電車を待っている人たちはみんな早く帰りたそうにしていた。
お客も駅員も疲れていた。
そうこうしているうちに電車は徐々に発車しているらしく間もなく入ってくる電車もあるとのことだ。

The Japan Times
Kuroda shocks markets by raising BOJ cap on 10-year bond yields, driving up yen
(黒田氏は日銀の10年債利回りの上限を引き上げ市場に衝撃を与え、そして円は上昇した)

到着した電車はとても混雑していて、どう乗っていいかわからない様子だった。
何とかお互いに圧力を掛け、どうにかこうにか乗り込んでいった。
大変ではあるけれど、それでもみんな早く帰りたい家があるということはいいことだと思えた。

線路の奴にも帰りたい家があればいいが。