強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

12月26日

The dress code for the fox's wedding in Fushimi is red

今年最後の月曜日を歩いた。

街からはすっかりクリスマスは取り除かれていた。
一方では正月の飾り付けがされていたり、BGMに第九が掛かっていたりと着々と年末年始は始まっていた。
特にクリスマスを楽しみにしていた訳ではなかったけれど、あまりにも展開が早くて少し吃驚した。
26日なのだから当たり前じゃあないかと言われればそうなのだが、それにしてもあまりにも、な気がした。
ハロウィンが終わったぐらいから昨日までの一ヶ月以上あれだけ盛り上がっていたのに急に気持ちを切り替えられるものなのか。
クリスマスから正月への転換の合図に指をパチンと弾いてる人間がいるのだろうか。
パチンというその合図と共にみんなそちらに向かって一斉に動き出しているようだった。
クリスマス用のコトは何もしてないけれど急にハシゴを外されたようで何かツンときた。

その点正月はいい。
1日だけでなく3日まで三が日だったり、その後も7日まで松の内だし15日まで小正月といつまでもダラダラしている。
そういえばお彼岸も中日の前後三日あるし、厄年にだって本厄以外にも前厄と後厄がある。
そういうカリアゲ的な曖昧さというかお尻からの膝までのふともも的なアプローチをもっと味わってもいいんじゃないか。

そうか、今まで時の流れの速さに疲れるのだと思っていたけど、そうじゃなくて、このオンオフの切り替えに疲れていたのかもしれない。
もし100m走が100mきっかりで止まらないといけないルールだったらどうだろう。
止まることばかり考えてスピードに乗ることもできないし、毎回ピタッと止まっていたら足も負担が掛かり怪我をするだろう。
牛だって赤い布がなくなっても急には止まれないのだ。

そんなことを思いながら目の前の信号が赤に変わるのを見てゆっくり止まった。
信号は点滅の時間が設けられていて、その間にゆっくり止まることができた。

パチンと信号が青に変わると、前にいた子どもを連れた母親が「ほら渡るよ、早くしないと雨が降ってるよ」と言って子どもを急がした。
雨?と思って空を見上げると空は晴れていて雲は出ていなかったが、サワっとした雨が漂っていた。
狐の嫁入りか、とマスクの中で独り言を呟いた。

The Washington Post
Republicans making moves toward entering 2024 primary against Trump
(共和党は2024年の対トランプの予備選に向けて動き出す)

車が来ているのに気が付かずゆっくり横断歩道を渡っていると、待ちきれない車が少しずつ圧をかけるように横断歩道に迫ってきていた。
その間を真っ赤なスカートを履いた中年の女性が自転車で颯爽とすり抜けていった。

それに続いて赤色のスカートを追いかけるようにそそくさと横断歩道を渡った。