強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

7月16日

ついにバナナが無くなってしまった。

自制の効かない人間はあればあるだけ食べてしまい、取っておくなんてことはできずにすべて食べきってしまった。
猿なんて飼うまでもなく、すでに猿並の人間がいたということだ。
そしてバナナが無くなってしまったこの部屋にたいして用はなく、バナナを求めて外に出ることにした。

外はすこぶるいい天気で雲一つなく30℃を軽々と突破し35℃も越えようとしていた。
自動ドアを通り店に入ると一転して空調がよく効いており、もはやあの自動ドアはあれ一つで世界がゴロっと変わるどこでもドアみたいなものだった。
ちらちらっとバナナを探してみたものの、おおよその予想通りバナナはあの値段ではもう売られていなかった。
一度あの刺激を体感してしまった今、いつも通りのバナナでは感情は昂ることはなかった。
人はこうして更なる刺激を求めてしまうのだ。
今回は仕方なくバナナを諦め、そうだランニング用のシャツを買おうとスポーツ用品店を覗くことにした。
いつまでもみっとも無い乳首を晒して汗だくで走るわけにはいかなかった。
そんな刺激を求めているとそろそろ警察のお世話になるかもしれない、時代はもうそういうところまで来ていた。

スポーツ用品店にはいろいろなスポーツウェアが売られていた。
やっぱり夏だからか半袖のものが多くいろんな柄や色が豊富にあった。
しかしもう20年以上半袖を着ておらず、今回も半袖を買う気は全然なかった。
長袖を探すと少ないながらもいくつかは並べられていた。
しかし、やっぱり半袖ほどのバリエーションはなく、どれもいい感じには見えるけれど値段もそれなりにするものばかりで簡単に買うことはできそうになかった。
雨が降ったら来週にもランニングをやめそうだということもある。
くそ、ただ外を無邪気に走りたいだけなのにこんなにも考えることが多いとは思ってもみなかった。
また気が付いたときに他のところも覗いてみてお手頃の物があったら考えよう。

帰る前に何か夕飯の材料を買うことにした。
何にしようか迷っていると中ぐらいのサイズの鯛が半額で売られていた。
元値が400円でそれの半額で200円だった。
え、鯛ってそんなに安いの?
あと値札のところに鯛って書かれているけれど鯛っていう種類なのだろうか。
なんとか鯛っていう種類がいくつかあると思っていた。
まぁ細かいことは気にしても仕方ないし、とにかく安いので買うことにした。
今夜は一尾丸ごと使って鯛めしにしよう。
あと小かぶも半額だったので一緒に購入した。

The Japan Times
Heavy rains hit Tohoku region, leaving at least one dead and four injured in Akita Prefecture
豪雨が東北地方を襲い、秋田県では少なくとも一人が死亡し4人が怪我をした

バナナやランニングシャツは手に入らなかったけれどいい買い物ができた。
鯛めしを作るならやっぱり味噌汁も食べたいなぁ。
かぶもあるしかぶの味噌汁なんて鯛めしにも合うんじゃないか。
どうしようか、味噌汁も解禁してしまおうか。
そんなことを考えながら帰り道を歩いていた。
空は相変わらずの晴天で、夕方になっても雲は出ていなかった。

あれ、なんか歩く感触に急に違和感を感じた。
足を持って靴の裏を見るとガムがべったりとついていた。
この高い気温でだいぶ柔らかくなっているみたいでたくさんの砂利も一緒にひっついていた。
歩くとジャリっという感触の後にねちゃっとした感触がする。
やってしまった、上ばかり見て下を全然見ていなかった。

今日の空があまりにも青かったから。