強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

8月25日

バイクに乗っている時に感じる風はもうすっかり秋のそれだった。

信号待ちをしているとブーンという音が聞こえてきて、周りをキョロキョロ見るとコンバインが遠くの方に見えた。
思わず、早いなぁと呟いた。
周りをカラスが取り囲むように数匹ずつ間隔を開けて稲刈りの様子をじっと見つめていた。
いったい何を監視しているのだろう。

小学校の時の校長がカラスをとても敬愛していて、ことあるごとにカラスは賢いんだと言っていた。
その校長が当時の卒業式で100人近くいた卒業生一人一人にカラスを使った言葉を贈っていた。
たしか「カラスに学べ」とか「カラス越しに見る」とか「カラスミは口に旨し」とかそんな内容だったような気がする。
そのイメージからか今日のカラスも稲刈りをした後のお米をどうやってせしめようか企んでいるように見えた。

信号が青に変わりバイクを走らせると後ろの方から、カァーとカラスが一鳴きするのが聞こえた。

The Japan Times
Japan begins controversial of treated Fukushima water
日本は物議をかもす福島の処理水の放出を開始する

気分によってちょくちょく道を変えている。
大体の行く方向を見て、まっすぐまっすぐ左まっすぐと行くときもあれば、左右まっすぐまっすぐまっすぐと行く日もある。
今日はまっすぐまっすぐ左右まっすぐと進んだ。
すると初めての道に出てそこで信号のない回るタイプの交差点に出くわした。
おっ、と思わず構えた。
この手のタイプの交差点を見るのはここで2か所目だった。
回る交差点ってヨーロッパのイメージがあり通るのに少しワクワクした。
横から車が来たらどうしようか、と恐る恐る走ったがたまたま車は来なかった。
帰りにもう一度通ってみたけれど、この時も他の車は来なかった。

ホッとした部分もあるし残念な気持ちもあった。
今日の回る交差点も昔通ったところもそうだったが、今まで見た回る交差点は新興住宅地にあった。
交通量が少なくあまり年寄りがいなさそうなところに設定しているのだろうか。
しかし今日のところは近くにスーパーや薬局、コインランドリーなどが同じ敷地に合わさった新しそうなショッピングセンターみたいなものが出来ていて、土日はひょっとしたら交通量が多く、クルクルと多くの車が行き交っているのではないかと想像できた。
またいつかの土日に一度来てみようか。
ちょっと遠いけれど歩いてきてじっくり見てもいいかもしれない。

運転に自信がないわけじゃないけれど、近くのスーパーでバゲットを買いそのバゲットがはみ出たカバンを持って、回る交差点を渡るのもいい感じじゃないかと思えたのだ。