強訳 -強引な翻訳-

英字新聞の見出しを一つ翻訳する日記

8月9日

先日の速度違反の反則金を納めに行った。

世の中はお金を渡すことを褒美とし、没収することを罰だとしている。
お金は郵便局か銀行で払えと指示されていて、どちらに行っても窓口でしか受け付けていないらしい。
悪いことをしましたと人に見てもらえということなのだろう。
郵便局に行くと窓口には女性がいて受付をしてくれたが、たしかに少し嫌なモノを見るような目をしていたかもしれない。
一応反省しているような顔をして1万2000円を支払って郵便局を出た。

余計な支出をしてしまったので食費を少し抑えるため、このまま野菜の販売所に行くことにした。
1時間くらいの道のりだけれどのんびり歩いていく。
トボトボとでも進んでいればそのうちに着くだろう。
日差しはありがたいことにあまり強くなかった。
むしろ少し雲が張り出してきていてなんだか不穏な雰囲気だ。
湿度も若干高そうで蒸し蒸しとしている。
ちょっと気持ち速足で歩いた。
速足で急いだけれど、やっぱり雨が少しだけ降ってきた。
なんか最近外出中に雨ばかりだな。
でも今日のは大したことのない方の雨で、プスプスと降ったと思った途端にすぐやんだ。
すぐやんだから雨に濡れなかったのだけれども、それよりも早歩きした分の汗のせいでTシャツがしっとりとしていた。

野菜の販売所では相変わらずいろんな野菜が安く売られていた。
しかし残念ながらトマトは売っていなかった。
トマトの時期もそろそろ終わりなのかもしれない。
夏は着実に終わりに向かっているようだ。
でもベランダのバジルはまだまだ旺盛でたくさんの葉を付けていたからやっぱりトマトは欲しかったなぁ。
結局茄子、南瓜、甘長とうがらし、胡瓜、そしてお腹が空いたので値引きされていた炊き込みご飯を購入した。

外のベンチに腰掛けて炊き込みご飯を食べてから帰路についた。
空にはすっかり青空が広がり太陽がふんぞり返っていた。

The Japan Times
Nuke ban treaty still out of reach as Japan marks atomic bombing
日本が原爆の日の中、核兵器禁止条約はいまだに達成できていない

アパートに戻り野菜を片付けた後、お茶を飲みながらしばし考えた。
どうも最近よくないことが起こるし雨も多い。
少しずつバランスが崩れているんじゃないか。
そこで邪気払いも兼ねて粘土で龍を作ることにした。

初めてで時間も掛かりそうだから龍の頭部だけを作ることにしたのだが、これが案外楽しい。
いつも壺とか皿とかツルンとしたものばかり作っていたから、凸凹したりツンツンとしたものが新鮮で楽しいのだ。
引退した高校球児が髪を伸ばし始めてワックスとかを使ってセットするのとちょうど同じ気持ちだった。

何も考えずに手なりで作ったので色々なバランスやら形はおかしくなったけれど、こういうのは最初の勢いが大事なのだ。
結局4、5時間ほど粘土を触っていた。
鱗にやたら時間が掛かってしまった。
一体誰が龍に鱗があるなんて言い出したのだろう。

とにかく勢いで何とか最後まで作り上げた。
おぉ、なかなかの達成感だ。
これで少しはマシな人生になればいいが。

出来上がった龍をまじまじと見ていると、龍が口を開けている表情がだんだん嬉々として雨を呼び寄せているように見えてきた。

あぁ、これじゃまた雨かもしれないな。